アラサー女が転職しようと思った理由
この記事を書くにあたって
私が転職を悩み始めたとき「他の人はどういうときに転職を考えるんだろう」と他の人の判断基準が知りたくなりました。
社内の人に聞くわけにもいかないので、ネットで参考になるものはないかと検索。
多くヒットするのは、意見の引用やアンケート結果、面接での受け答えなど表層的なものばかり。
もちろん参考になるのですが、本当に知りたいのは、本人の生のエピソードでした。
自分と同じ境遇にいる人を見つけて、自分だけではないと安心したかったのです。
同じように、私のエピソードも誰かのためになるかもしれません。
私も転職しようと思った理由について生々しく書き記すことにしました。
お世話になった会社のことをあまり悪くは言いたくはないので、記事にするかは悩みましたが、誰かの参考になると信じて記事にします。
私が転職しようと思ったきっかけ
私が転職しようと思ったきっかけを簡潔に言うと、
このまま30歳になったら、20歳の時の自分と何も変わらないという焦りがあったから
です。
私が働く目的は、自己の成長にありました。
それが叶いそうになかったため、鞍を替えてみようと思ったわけです。
私の言う成長とは具体的に何かというと、
・新しいことに挑戦して、失敗から学んでいく
・成功経験を重ねて、自信にする
失敗も成功もたくさんしたいという欲張りなタイプだったため、とにかく新しいこと・難しいことをたくさん経験したかったのです。
嘘で取り繕われる会議や監査
私がもっとも違和感を持ったのは、嘘で塗り固められた報告が何となくまかり通っていることでした。
できていないことが明るみに出ると自分の人事評価に響くことを恐れてか、
事実を隠す報告の仕方が癖になっている人が平社員だけでなく、管理職でも目立ちました。
さらに幻滅したのは、「わかっているよな?」という雰囲気をつくり、
訂正させない圧をかけていたこと。
訂正しようとすると遮られたり、あとで質問しても「そんなことは言わなくていいんだよ」と言われたりもしました。
反対意見があった場合は、話し合ってすり合わせるのが組織として目指す姿だと思っていたのですが、議論も許されない雰囲気でした。
しかも、その相手は管理職。
真実とは異なる報告をする人が管理職に選ばれている事実と
会社のリスクよりも自分の微々たるリスクを防ぐことを優先する管理職がいる事実を前に「この組織はだめかもしれない」と私の中で信じていたものがぷつりと切れました。
管理職の人たちも良くないことはどこかで理解しつつ、現実から目をそらしていたのだと思います。
だからこそ、誰かに指摘され、現実と向き合うのが怖かったのでしょう。
話し合いを避ける姿勢を徹底されていました。
彼らが隠すような報告をするのは、自分たちの出世に関わるのが大きいとはいえ、
『現場が忙しすぎる』のも要因にあったと思います。
定時近くになっても、何時に帰れるかわからない。
始業時間の2~3時間前には出社し、事前準備。しかし、それが常態化しすぎていて、残業として処理していい条件であることに誰も気づいていませんでした。
毎日酷使されている人たちは、業務を改善する時間を捻出することすらできないでしょう。できるだけ仕事を増やさず現状維持に走ろうとするのもわかります。
管理職の人たちは、現場から嫌われるのを恐れているのも普段の様子から伝わっていました。これ以上、現場に指摘をして敵を作りたくないというのもあったのでしょうね。
しかし、良くないとわかっていることを放置していい理由にはなりません。
それは私もしかり。
すべての問題は「人が足りていないこと」に帰結します。まずは「人」と「設備」に投資しなければ、何も変わりません。
従業員の数は変わらないのに、事業だけはどんどん拡大する企業の在り方にも疑問がありました。すでに残業は過酷なほどあるのに、従業員の器量に甘える方針のせいで、仲間たちが潰れていくのは見ていられません。
しかし、人事部長に掛け合っても、なかなか従業員を増やしてはもらえず。
製造部長にも新しい設備を取り入れ、メンテナンスの時間を大幅に減らすことを提案しましたが、財布のひもが固く、結局はよく止まる古い機械を使い続けることに。
どこに何を言っても、それぞれの都合でひらりとかわされる。
品質管理だった私は、お客様にぜったいに安心だと思ってもらえること、ここの製品を買えば間違いないと思ってもらえることはもちろん、従業員が心地よく働ける環境づくりをしていきたいと思っていました。実現するには、嘘なく現状と向き合うクリアな現場の体制が必要不可欠です。
ただ、自分と同じ方向を向いて会社を盛り上げようという人は現場にはおらず、
自分では矯正できない組織のゆがみを感じました。
それでも、新卒で雇ってもらった会社で生涯働くのが夢でもあったので、
私自身、致命的なこと以外は、見て見ぬ振りをすることも出てきてしまいました。
自分の気持ちを押し殺しすぎて、ある時から自分が何を考えているのか分からなくなってしまいました。
そして、仕事以外でも、楽しいとも辛いとも感じなくなっていきました。
自分を取り戻したい
私は、自分が自分ではなくなる感覚に陥っていて、上から自分のことを見ているような感じで毎日を過ごしていました。
完全に中身が空っぽでした。
ある日ふと、学生時代の生き生きした自分が脳裏に浮かびます。
社会人になるまではいろんなことを考えて経験して、自分の意見も持っていて、そんな自分のことが好きだったな、と。
社会人になったら、この有り様か。成長するどころか退化したな。
なんでこうなってしまったんだろう。
気づけば、20代も後半。もう立派な大人の年齢じゃないか。
このまま30歳になるのは、まずい。
まずは、自分の個性や好きなことを思い出したい。
本来の自分を取り戻したいという気持ちが強くなった瞬間です。
原点に返る
私は、新しいものを作りたくて、メーカーの開発・研究職をしたいと思っていました。
しかし、配属は品質管理。品質管理でも、新しいものは作れると頑張ってきました。
しかし、部署を細分化できるほどの従業員がいないため、業務範囲が幅広く、全分野のスキルが中途半端になってしまっていること。
雑務が多くて、本来の仕事に集中できないことなど、業務時間外でしかスキルアップの時間を取れませんでした。
それに、挑戦を謳う会社だったから入社したのに、声を上げにくい環境で、あまり新しいもの・考えが歓迎される雰囲気ではない。
従業員たちも他人任せでまったくやる気はない。
管理職のモラルもないし、それが若い人にも伝染している。
会社の一員として働くなら、前向きに挑戦していく従業員と働きたいと心が叫んでいました。
本当はこの会社でも、志がある人はいたんです。
だけど、日付が変わるまでに家に帰れるかもわからないのに、これ以上仕事を増やしたくはないですよね。
従業員が倍に増えない限りは解決されない問題だなと思いました。
それどころか、いまの従業員数でどんどん事業を拡大しています。
従業員たちがさらに疲弊し、保守的になることは、4年間の在籍でも十分にわかりました。
私の理想は、従業員の成長がきっかけで、会社の規模が比例して成長していくこと。
事業だけが拡大し、従業員は補充されず、ただの使い捨ての道具として扱われる場所では働きたくないと思いました。
このまま悩み続けるくらいなら、辞めよう。
そう思って、転職活動をすることに。
転職活動を始めてみると、今まで本当に狭い世界で生きていたことに気付かされました。
転職したとしても、結局はどこも同じかもしれないと思っていたからです。
転職活動で、いろんな企業の方とお話をしました。
アドバイスもいただいて、これからの人生の選択肢が増えました。
ーーー
私のように迷っている人がいれば、転職活動をしてみるのは本当におすすめです。
活動したところで、会社を辞めないといけないわけではないですし、
本当に今のままでいいのかと考えたときに他の会社と比較できるとスッキリする部分もあるでしょう。
よく使う言葉も会社によって全然ちがって、本当に会社によって価値観がちがうんだと実感しました。
いま在籍しているところも含め、自分の価値観に合う会社を見つけていきたいですね。
ちなみに私は転職エージェントを使って転職活動をしていました。
私の悩みがキャリアアドバイザーによって次々と言語化されていき、パァーっともやがはれるように明るくなっていったのがわかりましたね。
私は6ヶ月転職活動をしたあと、しばらくアルバイトで働くことにしたので、転職活動をやめました。
それをおそるおそる担当エージェントさんにお話ししたら「めっちゃいいじゃないですか!」と背中を押してくれました。
無理に転職をすすめられるわけではなく、いまの悩みに寄り添ってもらえるので、
エージェントを使ってみるのもおすすめです。
いくつか登録したなかで、いちばん個人と真摯(しんし)に向き合ってくれていたと思った転職エージェントさんのリンクを貼っておきますね。
▽doda
あなたにとっていい仕事が見つかりますように。